ホルンを吹奏楽で演奏していると、裏メロ(オブリガート)を担当する機会も多いのではないでしょうか。
今回はそんな裏メロをどのように演奏するとより効果的に聴こえるのかをご紹介したいと思います。
吹いても吹いても「もっと吹け!」と言われてしまう場合
コンクール曲など吹奏楽のオリジナル曲ではホルンが裏メロを担当する曲が多くあります。
裏メロとは副旋律の事で、主旋律を彩る重要な役割をはたしています。オブリガートとも呼ばれます。
それゆえ、指揮者から「もっと大きく、もっと吹いて!」と要求される事もしばしばです。
一生懸命吹いているのに、「もっと、もっと」と言われる場合、音量よりも別なところに問題が隠れている場合があります。
よくあるパターンが、『吹き始めが揃っていない』ということです。
裏メロは、ユニゾンが多いのですが、音の出だしが揃っていないと、せっかく一生懸命吹いても音がぼやけて主旋律に埋もれてしまうのです。
逆に、音の出だしがビシっと揃っていると、そんなにがんばって吹かなくても、ちゃんとお客さん(指揮者)の耳に届きます。
人間の耳というのは機械ではないので、錯覚を起こしがちです。
余談ですが、三連音符が続くようなフレーズなんかもインテンポできっちり吹いてしまうと、人間の耳には走っているように聴こえてしまうのです。
対処方としては、最初の三連音符の一番初めの音だけをテヌート気味に吹くつもり(頭の片隅で思うだけでOK。実際にやろうとしてしまうと、重たくなりすぎます)で演奏すると、後はインテンポで三連音符を吹いても大丈夫。不思議ですね。
「もっと大きく」を要求される時は、パート練習で音の入りを合わせる事に意識を置いてみると改善される場合が多いので、ぜひ試してみて下さい。
なぜか「うるさい!」と言われてしまう場合
先ほどの話とは逆に、そんなに大きく吹いているつもりはないのに、なぜか「うるさい、もっと小さく吹け」と言われてしまう場合もありますよね。
やはり、この場合も音の入りに問題があるケースが多いのです。
なぜなら、音の入りに自信がなくこわごわ吹き始めて、それをごまかすように(無意識かもしれませんが)後から音量を一気に上げているからです。
このような吹き方はくどく聴こえ、耳障りなのです。
演歌のこぶしの様に、後でぐいっと音量が上がる吹き方は、楽譜に指示が無い限り極力避けましょう。
ホルンは音を外しやすい楽器なので、こわごわ吹いてしまう気持ちはすごくわかります。
しかし、「外れたらどうしよう…」と思いながらそーっと吹く方が外れる率が高いです。
音は外れてもいいから、タイミングは外れないように、そういう意識でホルンのパート練習をしてみてはいかがでしょうか。
そうやって思い切って音を出した方が、案外音も外れにくいものですよ。
旗の多い音符を優先して吹こう
裏メロを効果的に聴かせたいなら、旗の多い音符順に優先順位を付けて演奏をするとメリハリが出ます。
二分音符より四分音符、四分音符より八分音符、八分音符より十六分音符といった具合です。
これは、裏メロに限らず言えることですが、主旋律の時でも、リズム伴奏の時でも、またスコア全体を見た場合でも、旗の多いもの順に重きを置いて演奏するとぐっとメリハリのある演奏になります。
参考にしてみて下さいね。
裏メロは主旋律じゃないけれど楽しい
裏メロは後打ちに次ぐホルンの醍醐味とも言えます。
主旋律の引き立て役として無くてはならない裏メロは、ユニゾンが多くホルンパートの腕の見せ所です!
音の出だし、スラー、音程、音量など練習すべき点は多いですが、ばっちり揃ったホルンの裏メロは主旋律にも引けを取らないかっこよさがあります。
ここぞとばかりにホルンパートの結束力を見せつけてやりましょう!
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