弦・管・打楽器

コントラバスの弦について|弦長・弦高・寿命・価格・交換

コントラバスの弦イメージ画像

低音部を担当する弦楽器「コントラバス」。

コントラバスの弦の数は4本で、音程の高い方から順番にG、D、A、Eの弦が張られています。

本記事では、コントラバスの初心者が知っておきたい弦についての知識をまとめてみました。

コントラバスの弦長はどのくらい?

弦長とは、コントラバスのナットの下端から駒までの長さを言います

コントラバスの楽器サイズは「4/4」「3/4」のように表記します。

日本国内の楽器サイズが4/4の場合、海外のサイズでは3/4(弦長105cm前後です)に相当します。

また、日本国内の楽器サイズが3/4の場合、海外のサイズでは1/2(弦長96cm前後です)です。

以上のような長さの対応関係を踏まえて弦を選ぶようにしましょう。

もし3/4の楽器に4/4サイズの弦を使用したい場合は、糸巻に多く巻き込み、弦を切ってしまわないようにするのがコツです。(切ると弦のほつれの原因となるためです)

コントラバスの弦高とは?音に与える影響はどんなもの?

弦高とは、コントラバスの指板から弦の下の部分までの長さのことを言います

弦高が高すぎると弦を押さえにくくなり、低すぎると指板に弦が当たってしまい、ノイズが出やすくなります。

管弦楽や吹奏楽でコントラバスを使用する場合はG線 7〜8mm 、D線 8〜9mm 、A線 9〜10mm 、E線 10〜11mm が標準的な弦高とされます。(演奏者の体格や、弦の種類、出したい音色によっても異なります。参考値として捉えてください)

弦高の調整は楽器屋さんに依頼しますが、状態によってかなり価格が変動するためひとまず見積を依頼するようにしましょう。

コントラバスの弦の寿命は?弦の張替えのタイミングを知ろう

コントラバスの弦は太さがあるのでつい寿命を気にしなくなりがちですが、およそ1~2年で張り替えるのが望ましいとされています。

タイミングは次の3つのことを観察して見極めてみましょう。

巻き線がほつれてくる

弦は巻き線(クロームスチールなどの素材でできています)が巻いてありますが、弦が寿命に近づくとほつれてきます。

手触りがザラザラして弦から細い糸が伸びているように見えるのではっきりわかります。

最初はデコボコして引っかかりがあると指に感じる程度ですが、劣化が激しくなると音色も衰えてしまうので、本格的にほつれてしまわないうちに張替えすることをおすすめします。

チューニングが合いにくくなる

弦楽器はチューニングが命ですが、弦が寿命に近づくとこれも合いにくくなります。

目安はフラジオレット(チューナーを使用せず、弦同志の響きを合わせることでチューニングする方法)で合わせたのに、チューナーで計るとずれるようになった場合です。

弦が固くなり、押さえにくくなる

新しい弦には弾力がありますが、弾いていくうちに衰えていきます。

古い弦ほど押さえにくくなり、初心者の方はこれで指を痛めてしまう場合があります。

以前より弦が固くなったと感じたら交換しましょう。

コントラバスの弦、気になる価格帯は?

コントラバスの弦の値段を比較してみると、おおまかに4本セットで20000円~45000円ほど、1本ずつの単品でも5000円~8000円ほどします

どこの楽器屋さんでも定価の半額程度には割引されていますが、それでもかなり高額です。

いろいろなショップを比較してから購入するのが賢い購入法と言えるでしょう。

コントラバスの弦交換のコツ

コントラバスの弦を交換するときに気をつけてほしいポイントは、以下の3つです。

①必ず1本ずつ交換すること(魂柱[=ボディの中の柱のこと]や駒を倒してしまう可能性があるため)
②駒と楽器が直角になっているか確認すること
③E線 → G線 → A線 → D線の順番で交換すること

続いて、弦交換のの具体的な手順は以下の通りです。

(1)楽器を仰向けにする(安定させるためです)
(2)新しい弦の汚れを拭く(乾いた布や不要なウエスを使用しましょう)
(3)古い弦を緩め、取り外す(この時巻き線のほつれ等で怪我をしないように注意しましょう)
(4)滑りを良くするため、上駒と駒の溝に柔らかめの鉛筆を(2B以上が望ましいです)塗り込む
(5)テールピースの裏側から弦を通し、穴の途中部分に引っかかっていないか確認後、弦を巻く(巻きつける棒と向きに注意しましょう)
(6)チューニングする

最初はむずかしく感じるかもしれませんが、丁寧に交換するとその分だけ楽器のコンディションが良くなります。

コントラバス初心者の方も、マニュアルを良く確認した後、ぜひ弦交換に挑戦してみてください。

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DoReMi
音楽系教育機関で音楽家の学習や演奏活動を支援しながら、ピアノやソルフェージュなど自身の音楽活動を継続しています。音楽学習者がつまずきやすい音楽の概念を読んで理解できるサイトを創りたいという思いから、「DoReMiOnline」を立ち上げました♪