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ピアノ初見演奏のコツ|初見で楽譜を見ながら弾く練習方法は?

ピアノ初見演奏のイメージ画像

楽譜を見ながら、さっとピアノを弾けたらいいなと思をったことはありませんか?

初めて見た楽譜をその場で演奏することを「初見」と言います。そして、初見演奏にはいくつかのコツがあります。

本記事でご紹介するコツさえ押さえれば、初見演奏力をぐっと高めることができるので、初見に興味がある方はぜひ目を通してみてください。

ピアノ初見のコツ1:手ではなく楽譜に視線をやること

ピアノで初見演奏をするための第1のコツは、手ではなく楽譜を見ながら弾くことです

手を見ながらでなければピアノを弾くことができないということであれば、初見演奏はできません。

楽譜と鍵盤に置かれた手を交互に見ながら弾いている人は意外に多いものです。あるいは、耳コピをして鍵盤だけ見て弾いている人も少なくありません。

初見でピアノを弾きたいのであれば、まずは楽譜から目を離さずに弾く練習をしましょう。

ピアノ初見のコツ2:鍵盤感覚を養うこと

ピアノ初見演奏の第2のコツは、鍵盤感覚を養うことです

先ほど、初見演奏では、手ではなく楽譜を見て演奏することが重要であることを確認しました。

手を見ずに楽譜を見ながら弾くためには、鍵盤感覚を身につけることが大切です。

鍵盤感覚とは、鍵盤の位置把握を視覚に頼るのではなく、弾きこんできた手の感覚を頼りにすることを指します。鍵盤感覚とは、鍵盤の使い方を体で覚えることと言い換えることもできます。

鍵盤感覚を身につけるために、まずはひとつひとつの鍵盤の距離感をつかむ練習から始めましょう。

ひとつの鍵盤につき1本ずつ指を置いたら、楽譜を見ながら(下は見ずに)ゆっくり演奏する練習にトライしてみましょう。だんだんずれてくるならば、それはまだ鍵盤感覚が身についていないということです。

最初はポジション移動や指を広げなくて済むような、となり合う鍵盤に指を置く5本指ポジションで弾けるものを選んで練習しましょう。

慣れてきたら、少しずつ跳躍音程(音と音がとなり合う鍵盤ではなく離れていること)が出てくるものにも挑戦していきます。

ピアノの曲には和音やオクターブがよく出てきますから、こちらにすぐ反応できるようになるといいですね。

たくさんの曲を練習することで、様々な曲に共通するパターンがつかめてくるので、だんだん初見でも反応が良くなってきます。

ピアノ初見のコツ3:楽譜の記号と音の高さを一致させること

ピアノ初見演奏の第3のコツは、楽譜の記号と音の高さを一致させることです

まず読譜する(音を読む)ときに、ドレミファソラシド…と順番に数えてしまう方も多いのではないでしょうか。このような方法では、初見演奏をするには時間がかかりすぎてしまいます。

したがって、ある程度楽譜の記号の位置と音の高さを頭の中で一致させておくことも、初見演奏上達のための重要なコツです。

たとえば、ト音記号だったら第1線・第2線・第3線・第4線・第5線はミ・ソ・シ・レ・ファ、第1間・第2間・第3間・第4間はファ・ラ・ド・ミ…というふうに、音符の位置ですばやく反応できるようにする必要があります。

楽譜の記号と音の高さが一致するようになれば、ピアノよく登場する和音もその基本形は3度の積み重ねなので、ラクに弾けるようになります。

声に出して歌ってみるのもいい練習方法です。止まらずにどのくらいのスピードで歌えるか、をチェックしてみましょう。これがスムーズにできるようになれば初見に一歩近づきます。

さらに、音の高さだけでなく、音を読むと同時に鍵盤の位置や指がどう動くかをイメージするようにすると、初見力をさらに高めることができます。

ピアノ初見のコツ4:視野を上下に広げること

ピアノ初見演奏の第4のコツは、読譜の際に視野を上下に広げることです

ピアノの楽譜の特徴は、大譜表であるということです。大譜表とは、ヘ音記号による低音部とト音記号による高音部の、2段の五線によって表される楽譜のことです。

低音部と高音部の2段あるということは、2段の五線を同時に見ないといけないということを意味します。ト音記号とヘ音記号を同時に見て反応しなければなりません。

高音部と低音部のどちらか片方しか読むことができないのであれば、初見演奏はできません。

そのため、2段ある五線の両方の情報を読み取りながら演奏する練習をすることが、初見力をアップさせるコツなのです。

これはすなわち、楽譜の縦方向に(上下に)視野を広く持つということです。

ピアノ初見のコツ5:全体に目を通してから弾くこと

ピアノ初見演奏の第5のコツは、楽譜全体に目を通し、曲の流れや特徴を大まかに把握できるようにすることです

さあ、初見をしよう!と思っても、すぐに弾き出す必要はありません。むしろ、まずはひと通り、最初から最後まで楽譜に目を通すようにします。

調性は何で書かれているか、何拍子か、それからここで音が跳躍している、次の段で音型が変わっている、この部分で最初と同じメロディーが出てくる、似ているけどこの部分が違う、など。

初見演奏力を高めるためには、楽譜にさっと目を通してその曲の全体のイメージをつかめるように練習しましょう。

ピアノ初見のコツ6:視野を横に広げる

ピアノ初見演奏の力を高めるための第6のコツは、視野を横に広げることです。これはすなわち、先読みを数る力を養う、ということです。

さあ、いよいよ初見の演奏に取りかかりましょう。ひととおり楽譜全体に目を通したら、最初の部分に視線を戻し、鍵盤に指を置きます。

それから、弾き始めの部分を頭の中にイメージします。特に大切なのは、どのくらいの速度で弾くか、テンポをイメージすること。

当てずっぽうで弾き始めると、途中で遅くなったり、速くなったり、弾ききれなくて止まってしまったり、ということにもなりかねないので、テンポの設定は重要です。

そうして弾き始めるわけですが、このとき大切なのは、弾いているところよりも先に視線をやることです。

弾いているところと同じ箇所を読譜しているようであれば、その次の音への反応が遅れてしまいます。

ですから、弾き始める前に最初の1~2小節くらいは見ておいて、弾きながら常に1~2小節先を見るように意識します。

どうしても弾いているところを見てしまう人は、誰かに楽譜のその部分を隠してもらう、というのも練習方法の1つです。

ピアノ初見のコツ7:演奏を途中で止めないこと

ピアノ初見上達の第7のコツは、演奏を途中で止めないようにすることです

初見演奏を始め、いざ弾き始めたら、多少間違えても、音が抜けてしまっても、弾いたつもりでそのまま続けるようにしましょう。

ミスするたびに止まって弾き直していては、なかなか先へは進めません。音楽は時間芸術ですから、流れが大切です。

もちろん、楽譜どおりに弾けるのが理想ですが、初見では完璧に弾けなくても大体の雰囲気で弾ければいいと割り切ってしまいましょう。

聴いている人にとっても、そのほうが聴いていて心地よいものです。

和音がたくさんあって反応しきれない場合、まずは一番高い音と一番低い音を押さえること。一番高い音はメロディーライン、一番低い音はベースラインであることが多いので、ここを押さえると骨格が定まります。

ピアノ初見練習におすすめのテキスト

ピアノ初見演奏の練習には、自分の普段弾いているレベルよりも簡単なレベルの曲をどんどん弾くことが効果的です。

たとえば、ヤマハ演奏グレードのテキストは初見演奏の練習に適しています。

その理由は、ヤマハ演奏グレードの試験科目には初見演奏があり、初見演奏の練習のためのテキストとして編集されているからです。

グレードに応じて少しずつ難易度が上がっていくので使いやすいですし、鍵盤感覚を身につけるのにも最適です。

その他ピアノ初見練習に効果のある本としては、「バーナムピアノテクニック」が挙げられます。

バーナムピアノテクニックは指のためのテクニック本ですが、初見の練習としても使えるような曲がそろっています。

初見力とはすなわち短時間で音楽をイメージする力のことである

初見に限らずですが、演奏にあたってはどんな曲なのかというイメージを持てることが、演奏の巧拙のカギを握ります

初見演奏とはすなわち、短い時間でいかにイメージをつかむかの勝負ですから、そのためにはソルフェージュ力や楽典の知識が非常に活きてきます。

せっかく楽典を学んだのであれば、机上の空論にしておかずに、初見演奏などの実践でどんどん試していくことをおすすめします。

いずれにせよ、楽典の知識やソルフェージュ力を蓄え、ここでご紹介したような初見演奏のコツを意識しながら初見演奏力を高め、様々な曲に触れる楽しさを覚えていきましょう!!

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DoReMi
音楽系教育機関で音楽家の学習や演奏活動を支援しながら、ピアノやソルフェージュなど自身の音楽活動を継続しています。音楽学習者がつまずきやすい音楽の概念を読んで理解できるサイトを創りたいという思いから、「DoReMiOnline」を立ち上げました♪