コントラバス

ホルンの裏打ちのコツ|裏打ちが苦手な方のための克服法

ホルンの裏打ちのコツイメージ画像

コンクールをはじめ、吹奏楽ではことあるごとにマーチを演奏する機会がありますが、マーチの裏打ちはほぼホルンが担当すると相場が決まっています。

つまり、裏打ちが苦手という事はホルンを吹く上で大きな壁となりうるのです。今回は、そんな裏打ちの克服方法をご紹介したいと思います。

ホルンの裏打ちのコツ|表を感じて演奏する

ホルンの裏打ちをする時に、裏にばかり気を取られていませんか?

ホルンの裏打ちを苦手だと感じる理由は、裏にばかり意識がいっているからかもしれません。

ホルンの裏打ちのコツは、裏にばかり意識を向けず、表打ちを感じながら演奏することです。

実は、ホルンの裏打ちは、表を感じるとぐんとリズムを取りやすくなるのです。

表を感じることが裏打ちに影響することを感じる、わかりやすい方法があるのでご紹介します。

  1. 左足と右足で交互にリズムを取ります。左右それぞれ八分音符とします。
  2. 左からスタートします。それぞれ八分音符なので左と右でリズムは「タタ」となり、左右で一拍となります。この時、左足が表打ち、右足が裏打ちとなります。

さぁしばらく左足と右足でリズムを取ってみましょう。以外と均等に八分音符を刻むのはむずかしいのではないでしょうか?

では、今度は左足(表打ち)の時だけ1、2、3、4、1、2、3、4とカウントを声に出して同じことを試してみましょう。

いかがですか?先ほどより裏打ちが楽にはまるのではないでしょうか?

裏打ちは表をしっかり感じるほど正しくリズムを刻めるという事が実感できましたでしょうか?

これをホルンの練習に活かすなら、なるべく練習時にメトロノームを使うことです。

いつも表を感じて裏打ちするようにしておくと、合奏時にとても役立ちます。

なぜなら、合奏ではメトロノームの役割をチューバやバスドラ等がしてくれるからです。

指揮を見ながら演奏するのも大事ですが、マーチ等リズムを刻む曲の場合は、表打ちを担当している楽器の音をよく聞きながら演奏する事がとても重要になってきます。

ホルンの裏打ちのコツは、表打ちも練習すること

よく、ホルンは裏打ちばっかりしているから表打ちが下手だと言われます。

しかし、裏打ちが上手なホルン吹きはちゃんと表打ちだって吹けるのです。

逆に言うと、表打ちが下手なホルン吹きはやっぱり裏打ちも上手に吹けません。

もしかすると、あなたが裏打ちが苦手な理由は、裏打ちばかり練習していることにあるのかもしれません。

ここで、面白い実験をしてみましょう。二人で交互に手を叩きます。説明の便宜上、各八分音符とします。

メトロノーム等は使いません。声や足でリズムも取りません。

せーの、パチパチパチパチ…何秒位続けられましたか?

二人できれいな八分音符を、表打ちと裏打ちを交代交代で刻み続けるのは結構むずかしく、やってみると意外とうまくできないものです。

次はこれを楽器でやります。二人とも同じ音を吹きます。

吹きやすいチューニングB♭で良いでしょう。ファファファファ…均等な八分音符に聴こえましたか?

一人でやる方法もありますよ。メトロノームを鳴らし、はじめはいつも通りメトロノームを表打ちとし、手で裏打ちをします。メトロノームも手も八分音符とします。

メトロノームが表ですので、メトロノームの音が鳴る時に1、2、3、4とカウントします。

これをしばらく繰り返した後、今度は手を表打ち、メトロノームを裏打ちとして、手を叩くときにカウントします。カウントはしっかり声に出しましょう。

この実験を成功させるコツは、自分が正しいリズムを刻む事に集中し過ぎず、相手の音(メトロノームの音)をよく聴くことに重きをおくとやりやすいです。

この実験を通して、実は表と裏は二つで一つ、究極は同じことというのがわかると思います。

ホルンだからと言って裏打ちの練習ばかりでもいけないし、チューバだからと表打ちの練習だけでもいけないのです。

ホルンの裏打ちが遅れる・走る場合|全体との調和を意識

社会人バンドなんかでは、時々合奏中に「走ってる」「遅れてる」論争が勃発し、ホルンと他パートがお互いのリズムについて言い争う場面があります。

ホルン演奏者は、長年リズム打ちを経験してきたプライドがあるので、「リズムは俺たちが引っ張ってるんだぜ」といった感情を抱きがちです。

だけど、やっぱりリズムってみんなで作り上げるものだと思うのです。

完全に指揮者や打楽器に委ねて受動的に演奏するのはリズムが遅れる原因になりますが、周りの音を聴いて、歩調を合わせなければビートの定まらないボヤけた演奏になってしまいます。

表打ちと裏打ちの両方がバッチリ決まったマーチは、ただの伴奏なのに凄く楽しいから不思議です。

ぜひみなさんも、ホルンの醍醐味である裏打ちをマスターし、楽しい裏打ちライフを満喫してください。

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DoReMi
音楽系教育機関で音楽家の学習や演奏活動を支援しながら、ピアノやソルフェージュなど自身の音楽活動を継続しています。音楽学習者がつまずきやすい音楽の概念を読んで理解できるサイトを創りたいという思いから、「DoReMiOnline」を立ち上げました♪