コントラバスで早くカッコよく曲を弾けるようになりたい!と初心者なら誰でも思います。
しかし、早く曲に取りかかるために大切なのは基礎練習です。
基礎という土台がしっかりできていればどんな応用=曲にも柔軟に対応することが可能です。本記事では、コントラバス初心者の方におすすめの基礎練習と、コツをご紹介します。
まずはひたすら「ボーイング」!良い演奏は、良い右手から
コントラバスの基礎練習でまず重要になるのは、「ボーイング」です。
コントラバスの弓の動かし方をボーイング=運弓法と言います。
弓を動かす方向、弦に加える力の強さ、弓を動かす速さによって音の強さや音色が変化します。
弓の動かし方は2種類あり、1つ目はダウン・ボウです。弓元から弓先に向かって弓を動かします。下げ弓ともいいます。
2つ目はアップ・ボウです。弓先から弓元に向かって弓を動かします。上げ弓ともいいます。
指板寄りを弾くと柔らかい音色となり、駒寄りを弾くと芯のある固い音色になります。指板の切れ目から1cmほど下を弾くのがおすすめです。
これを踏まえて、以下の要領でボーイング練習をしてみましょう。
①弦は開放弦(指で弦を押さえていない状態)、メトロノームのテンポは60に合わせます。
②D線(ダウン・ボウ4拍→アップ・ボウ4拍)→A線(ダウン・ボウ4拍→アップ・ボウ4拍)→G線(ダウン・ボウ4拍→アップ・ボウ4拍)→E線(ダウン・ボウ4拍→アップ・ボウ4拍)の順番で弾きます。
この時弦と弓が直角になっているか、弓元から弓先まで一定のスピードで弾けているかチェックしましょう。
鏡を見るか、同じパートの方に見てもらうのがおすすめです。
できるようになったら今度はテンポを80、40などさまざまに変えて練習しましょう。
また4拍で折り返していたのを8拍、12拍、16拍と増やしていってみましょう。これができるようになると、確実に弓のコントロール力がアップします。
やってて損なし「移弦」の練習!音の乱れを減らす
ボーイングに次いで次いで、コントラバスの基礎練習として重要なのは、「移弦」です。
移弦とは、今弾いている弦とは違う弦を弾くことです。
移弦後の音が乱れたり、出しにくかったりするのは初心者の方にはよくあることです。
「前の弦を弾いている間に、次の弦を弾く準備をする」という意識を大切にしながら、移弦の練習をしてみましょう。
(1)2線の移弦練習
①弦は開放弦(指で弦を押さえていない状態)、メトロノームのテンポは60に合わせます。
②以下の順序で移弦を行います。
・A線(4分音符1拍)→D線(4分音符1拍)→A線(4分音符1拍)→D線(4分音符1拍)×2小節
・A線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)→A線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)→A線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)※わかりにくいので、この部分は楽譜に書いてしまってもいいかもしれません
→A線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)×2小節
・A線→D線→A線(3連符)D線→A線→D線(3連符)A線→D線→A線(3連符)D線→A線→D線(3連符)×2小節
この時、肩・肘・手首・指がなめらかに動いているか、音量が均一か、音の長さがリズム通りかをチェックしましょう。
A線とD線でできたら他の線で弾いたり、テンポを変えて行うようにしましょう。
(2)3線の移弦練習
①弦は開放弦(指で弦を押さえていない状態)、メトロノームのテンポは60に合わせます。
②以下の順序で移弦を行います。
・A線(4分音符1拍)→D線(4分音符1拍)→G線(4分音符1拍)→D線(4分音符1拍)×2小節
・A線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)→G線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)→A線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)→G線(8分音符1拍)→D線(8分音符1拍)×2小節
・A線→D線→G線→A線(16分音符)A線→D線→G線→A線(16分音符)A線→D線→G線→A線(16分音符)A線→D線→G線→A線(16分音符)×2小節
3線の時もチェックすることは同じですが、よりリズムが乱れやすく(符点がついているように聞こえることがあります)なるので注意しながら行いましょう。
コントラバスの基礎練習って退屈!あまりやりたくない!という感想を持たれた方もいるかもしれません。
しかしながら、1日10分でもこの基礎練習を行うと運弓がぐっとなめらかになり、結局は曲をうまく弾けるようになるための早道だったと、やってみたら気づいていただけると思います。
初心者の方はぜひ取り入れてみてください。
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