弦・管・打楽器

コントラバスの弓の種類と選び方・弓のお手入れ方法について

コントラバスの弓イメージ画像

コントラバス演奏者の方に、楽器以上に扱いを丁寧にしてほしいものがあります。それは、コントラバスの音色を左右する、「弓」です。

本記事では、コントラバスの弓の種類とそれぞれの持ち方、弓の選び方、弓のお手入れ方法についてまとめています。

コントラバスの弓は2種類!持ち方にも違いが

コントラバスの弓には「フレンチスタイル」と「ジャーマンスタイル」の2種類があり、それぞれの弓に合わせた持ち方があります

コントラバスの弓の種類①|フレンチスタイル

コントラバスの弓の種類の1つめは、「フレンチスタイル」の弓です。

フレンチスタイルの弓は、ジャーマンスタイルの弓と比較してフロッグ(=弦をスティックに止めるための支持材)が短く、バイオリンやチェロ、ヴィオラの弓に形状が似ています。
※フレンチスタイルの弓の画像はこちらをご参照ください。

基本的にはフレンチスタイルのコントラバスの弓は、バイオリンやチェロ、ヴィオラの弓のように、オーバーハンドグリップで握ります。
※オーバーハンドグリップの画像はこちらをご参照ください。

フレンチスタイルのコントラバスの弓には、フランス式とイタリア式という2通りの持ち方があります。

コントラバスの弓の種類②|ジャーマンスタイルの弓

コントラバスの弓の種類の2つめは、「ジャーマンスタイル」の弓です。

ジャーマンスタイルの弓は、フレンチスタイルの弓と比較してフロッグが長く、アンダーハンドグリップで握ります。
※ジャーマンスタイルの弓の画像はこちらを、アンダーハンドグリップの画像はこちらをご参照ください。

日本では最初に留学した方がジャーマンスタイルを使用したことから、ジャーマンスタイルを使用する方の方が増えたと言われています。

そして、ジャーマンスタイルのコントラバスの弓にはチェコ式とウィーン式という2通りの持ち方があります。

ここでは日本で最も良く使用される、ジャーマンスタイルのウィーン式の持ち方を説明します。

ウイーン式では、毛箱を下から包み込むようにして持ち、親指と人差し指をくっつけます。(この時親指と人差し指をくっつけない持ち方がチェコ式です。)

この時、手首の力は必ず抜くようにするのがポイントです。

また、どの持ち方が一番いいということはなく、自分にどの持ち方が合っているかで決めればよいのです。

コントラバス初心者の方はいろいろな弓の持ち方をまず試してみるのがおすすめです。

コントラバス弓の選び方

オンラインショップでも楽器店でも、コントラバスの弓は新品から中古までさまざまな商品が出回っています。

そのため、コントラバス初心者の方には、自分に合った弓の選び方がわからないという方も少なくありません。

そんな時におすすめの弓の選び方が2つあります。

コントラバスの弓の選び方の1つめのポイントは、弓メーカーさんのHPに記載のある常設店に行って相談することです。

何か不明点があれば弓メーカーさんがお店をサポートしてくれるので、コントラバス初心者の方でも安心してニーズに合った弓を購入できます。

コントラバスの弓の選び方の2つめのポイントは、コントラバスの専門店に足を運んでみることです。

コントラバスの専門店があるのはご存知でしたか?また、行ってみたことはありますか?

一度コントラバスの専門店に足を運んでみるとわかりますが、店員さんがとにかく知識が豊富です。

値段や相場についても最新情報を教えてくれますので、初心者であることや演奏したい曲などを伝えていろいろと相談し、ぜひ自分にとって納得のいく弓の選び方を教わってみてください。

コントラバスの弓のお手入れ方法

コントラバスの弓のお値段は決して安いものではありません。

メーカーにもよりますが、初心者向けの弓でも4万円程度はしますし、クオリティの高い弓はさらに価格が高くなります。

そして、コントラバスの弓を長持ちさせるためには、お手入れの方法を知っておくことが不可欠です。

大切な楽器を良い音で長く弾くためにも、コントラバスの弓のお手入れ方法について学んでおきましょう。

コントラバスの弓のお手入れの1つめのポイントは、松脂をしっかり塗ることです。

コントラバス初心者の方がレッスンで「音が小さい」と悩む場合、実は松脂がきちんと塗られていない場合があるのです。

正しい塗り方は、少し圧力を加えて、弓の毛の根元から先まで一直線に滑らせます。

この時松脂の表面に弓毛の跡がついていれば、しっかりと松脂が塗れたと判断できます。

また、松脂は必ずコントラバス専用のものを使うようにしましょう。

他の楽器の松脂と比較すると、コントラバス専用の松脂は柔らかく粘着性が高いのが特長です。

コントラバスの弓のお手入れの2つめのポイントは、毛替えの時期を見極めることです。

コントラバスの弓の毛は、使用するうちに痛んできます。

弓に松脂を塗れば音は出ますが、ノリは悪くすぐに松脂が取れてしまいます。

毛の痛み方は少しずつなので毛替えの時期はタイミングが見極めにくいのですが、おおまかには前回の毛替えから1年経過したら替え時と言われます。

しかし良い音で演奏するためには、月に一度、以下の方法で弓のセルフチェックすることをおすすめします。

コントラバスの弓をセルフチェックする際のポイントは以下の通りです。

①弓元が黒ずんでいないかチェックする
黒毛の場合多少わかりにくいですが、白毛の場合はすぐにわかります。

②毛が伸びていないかチェックする
弓をいっぱいまで緩めると、毛の弾力が失われている場合はブラブラします。

③毛の量が減っていないかチェックする
毛が減ると弓のバランスが悪くなってきます。よく切れるなと思ったら毛替えの時期です。

以上のポイントを参考にしながら、コントラバスの弓のお手入れ方法を身につけ、弓と長く付き合えるようにしていきましょう!

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DoReMi
音楽系教育機関で音楽家の学習や演奏活動を支援しながら、ピアノやソルフェージュなど自身の音楽活動を継続しています。音楽学習者がつまずきやすい音楽の概念を読んで理解できるサイトを創りたいという思いから、「DoReMiOnline」を立ち上げました♪