調の各論

調性とは│調性は、調との違いを知ることでより深く理解できる!

調性のイメージ画像
ドレミ
ドレミ

音楽の「調性」という言葉は、「調」との違いを考えることでよく理解できます!

調性とは、楽曲の調が持つ性質や雰囲気のことです。

たとえば、「ト長調」という調の調性は、「ソ ラ シ ド レ ミ ファ♯ ソ」という音階によって構成されることや、「厳粛な、崇高な、幻想的な」雰囲気を持つことなどを指します。

「調性」という言葉を調べてみても、いまいちピンとくる説明に出会えなかった経験はありませんか?

実は「調性」は、「調」という言葉との違いを意識することでより理解しやすい言葉なのです。

この記事を読むことで、調と調性の関係性を知り、調性という言葉の持つ意味をより深く理解していただければ幸いです!

調性とは、調がつくり出す楽曲の性質である

先に結論を言っておくと、「調性」とは、楽曲の「調」が生み出す性質や雰囲気のことを指しています。

"調"の"性質"なので「調性」…と考えるとわかりやすいのではないでしょうか?

ただ、調性をより深く理解するためには、調という言葉を理解することが欠かせません。

というわけで、次は西洋音楽を考える上で欠かせない、「調」という概念を紐解いていきましょう。

調とは、「主音の種類」+「長音階or短音階」を表す言葉である

では、音楽で頻繁に耳にする「調」とはどのようなものなのでしょうか?

実は、西洋音楽の世界では、平均律というとなり合う音同士を均等に並べる調律方法が確立されてから、12種類の音が等間隔に並べられるようになりました。

その12種類の音とは、(音名で)「ド・ド♯(レ♭)・レ・レ♯(ミ♭)・ミ・ファ・ファ(ソ♭)・ソ・ソ(ラ♭)・ラ・ラ(シ♭)・シ」のことです。

そして、調とは、以下の2つの楽曲の特徴を表す言葉なのです。

主音はどの高さの音か
長音階か短音階か

それぞれのポイントを簡単に確認しておきましょう。

主音はどの音か

西洋音楽には12種類の音がありますが、それぞれの楽曲には「主音」と呼ばれる音が存在します。

主音とは、楽曲の中心的役割を果たす主役となる音のことを指す言葉です。

実は、クラシック音楽にはそれぞれの楽曲に主役となる音があり、主音が決まることで他の音の機能も変わるのです。

調は「ト長調」や「イ短調」などの名前がついていますが、あの「ハニホヘトイロハ」は、「ドレミファソラシド」を日本語で表したものであり、主音の種類を表しています。

長音階か短音階か

また、西洋音楽では12種類の音がすべて均等に使われるわけではありません。

12種類の高さの音のうち、主音と、主音と相性のいい音の合計7種類の音を中心として楽曲がつくられるのです。

この7種類の音の組み合わせにも2種類があり、2番目と3番目の音の距離が長いものを「長音階」、距離が短いものを「短音階」と言います。

そして、楽曲が長音階に基づく場合には「長調」と言い、短音階に基づく場合には「短調」と言います。

基本的に、長調は明るい雰囲気を、短調は悲しげな雰囲気をつくり出します。

調は主音と長音階or短音階の組み合わせで24種類ある

ここまでで主音と、長音階・短音階の意味を確認してきました。

そして、12種類の高さの音のどの音が主音か と、短音階か長音階か の組み合わせによって、楽曲には24種類の調が存在します。

さらに、24種類の調はそれぞれ異なった性格や雰囲気を持っています。

この調ごとの性格や雰囲気のことを、「調性」というのです。

具体例で比較する調性と調

以上のように、調性とは、音楽が持つ調(主音の種類+長音階or短音階)がつくり出す楽曲の性格や雰囲気のことを表す言葉なのです。

では、より具体的なイメージを持っていただくために、2つの調の音階と雰囲気を比較してみましょう。

ト長調=「厳粛な、崇高な、幻想的な」

まずは、長調の例として、「ト長調」を見てみましょう。

ト長調とは、「ソ」の音を主音とし、長音階で構成される楽曲のことを指します。

ト長調の音階は、「ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ♯・(ソ)」の7つの音で構成されます。

また、ト長調の楽曲の曲想は、「厳粛な、崇高な、幻想的な」雰囲気であると表現されます。

ト長調の具体例として、モーツァルトの有名な楽曲の1つ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の動画を以下に載せています。

誰でも一度は耳にしたことのある楽曲ではないでしょうか?ぜひト長調の雰囲気を感じてみてください。

嬰ハ短調=

続いては、短調の例として、「嬰ハ短調」を見てみましょう。

嬰ハ短調とは、「ド♯」の音を主音とし、短音階で構成される楽曲のことを指します。

嬰ハ短調の(自然)短音階は「ド♯ レ♯ ミ ファ♯ ソ♯ ラ シ (ド♯)」の7つの音から成ります。

そして、ト長調の楽曲の雰囲気は、「落胆、物悲しい、悲涙の」と表現されます。

嬰ハ短調の例としては、ベートーヴェンの「ピアノソナタ 月光」の動画を以下に載せておきます。

こちらも名探偵コナンなどの映像作品にも登場する有名な曲です。ぜひ嬰ハ短調の雰囲気を味わってみてください。

調性のまとめ

以上のように、調性とは、調によってつくり出される楽曲の性質や雰囲気のことを表す言葉です。

調の種類は24種類もあり、それぞれが異なる調性を持っています。

同じ楽曲でも、調を変えるだけでずいぶん違う雰囲気になるものです。

ぜひ、調と一緒に調の性質、すなわち、調性についても理解を深めていってください。

なお、調についてのより詳しい解説は、以下の記事をご参照ください。

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調とは│調(音楽用語)の意味や種類、名称を決める規則について 【調】 調とは、楽曲における主音が何であり、長音階と短音階のどちらが用いられているかを表す言葉である。 楽曲は、主音(=...

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音楽系教育機関で音楽家の学習や演奏活動を支援しながら、ピアノやソルフェージュなど自身の音楽活動を継続しています。音楽学習者がつまずきやすい音楽の概念を読んで理解できるサイトを創りたいという思いから、「DoReMiOnline」を立ち上げました♪