ソルフェージュ各論

ソルフェージュの練習方法|聴音・視唱・楽典の学び方

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音楽をしていく上でソルフェージュが重要なのはわかるけど、ソルフェージュって具体的にどのように練習したらいいのだろう?

そんな疑問を解消するために、今回はソルフェージュの具体的な練習方法を解説していきます。

ソルフェージュの具体的な練習方法

ソルフェージュ(solfege)とは、音楽の総合的な基礎能力を高めるためのトレーニングのことであり、西洋音楽の学習において、楽譜を理解して読む力をつけるための基礎訓練のことです。

簡単に説明すると、ソルフェージュは楽譜を見て、ドレミで歌ったり、リズムを打ったりすることで、歌う心やリズム感を養います。

読譜能力はソルフェージュ能力とも呼ばれています。

ソルフェージュ能力が高まると、初めても楽譜を見ても、どんな曲か頭でイメージできるようになり、聴音や初見演奏もできるようになります。

ソルフェージュの主要な内容には、曲を聴いて音を楽譜にすること(聴音)と、楽譜を見ながら歌うこと(視唱)の2つがあります。

以上を踏まえて、ソルフェージュの具体的な練習方法について見ていきましょう。

ソルフェージュの練習①|聴音

ソルフェージュの主要の内容の1つに、聴音があります。

聴音とは、演奏を聴いて、音符などの記号を書いて楽譜にしていくトレーニングのことです。

聴音をするにあたっては、楽譜を書くために、五線がたくさん書かれた五線紙を用意します。

五線を用意したら、終止線や音部記号(ト音記号・ヘ音記号)などわかるものを先に記入しておきます。下準備ができたら、いよいよソルフェージュの練習に入っていきます。

ソルフェージュでは、演奏を聴きながら五線紙にト音記号やヘ音記号などの音部記号、4/4拍子などの拍子記号、音符などを記入していきます。

そして、最終的なゴールは、楽譜を完成させることです。

ソルフェージュを行う際には、音の高さ、音の長さ、調の変化など様々なことを考えなければなりません。

たとえ途中で分からない箇所があっても、とりあえず楽譜を完成させるようにしましょう。

楽譜ができたら、答え合わせです。

模範解答と自分の書いた楽譜を見比べながら、誤った個所は正しく修正していきます。

ソルフェージュの先生からレッスンを受けている方は、先生から間違った箇所について解説してもらいましょう。

独学の方は、なぜ間違っていたのか、楽典の本やインターネットの音楽情報などを見ながら、きちんと納得できる理由を探すようにしましょう。

ここで疑問点をきちんと解消しておかないと、次にまた同じような間違いをしてしまいます。

また、一度解説を受けただけでは、内容を体で覚えることができません。

聴音で練習した曲は、必ず繰り返し歌うようにしましょう。

ところで、聴音の独学に関してですが、今はCDやアプリでの音感トレーニングの教材が充実してきていますので、独学で練習することも可能です。

しかしながら、そもそも音を識別する音感が全くない場合には、専門家のサポートを受けた方が上達には近道です。

ソルフェージュの練習②|視唱

ソルフェージュでは、「視唱」の練習も必要不可欠です。視唱は、楽譜を見ながら音符を声に出して歌うことです。

視唱ソルフェージュでは、楽譜を見ながら、音符をイタリア語の音名「ドレミファソラシド」で歌うのが一般的です。

視唱では主に聴音で書いた楽譜を見て歌う方法と、初見の曲を歌う方法の2つがあります。

視唱の練習では、楽譜を読む力と、歌声の音階の正しさが求められます。

聴音で書きとった楽譜を歌う方法は、演奏を聴いて自分で書いた楽譜を見ながらドレミで歌います。

先生が伴奏をつけてくださる場合は、それに合わせて歌います。

歌う上で、意識すべきことは、それぞれの音符が何拍であったか、先のメロディー(音符)はどの音であるか先読みをして、正確に歌うことが大切です。

初見の曲を歌う練習方法は、初めて見る楽譜を渡され、それを見ながら初見で歌います。これは新曲視唱とも呼ばれます。

新曲視唱は名称の通り、新しい曲(楽曲)を視て、その場で正確に歌唱できるようにすることです。

ソルフェージュを教える教室では、コールユーブゲンと呼ばれる教本を使うことがあります。

基本的な練習では、先生などが初めて見る楽譜を配り、少しだけ確認の時間が与えられます。

その時に、意識すべきことは曲の全体像や展開を確認していくことです。

確認が終わると、実際に歌っていきます。そして、答え合わせをしていき、間違った箇所を訂正し、繰り返し歌って練習をしていきます。

視唱においては、自分の発声した音がきちんと正しい高さに合わせられているかを確認する必要があります。

ソルフェージュの先生に教わっている場合には、音が合っているかを確認してもらい、間違っていたら指摘してもらうことができます。

音の高さが間違っていた場合には、正しい高さの音を聴きながら、自分の音を合わせるように繰り返し練習しましょう。

独学の場合には、自分の音を確認するのは少しむずかしく感じるかもしれません。

ただ、自分の発声した音の高さが合っているかは、歌っていると意外とわかるものです。

独学で練習する場合の確認方法は、「ピアノを使うこと」です。

自身がない部分の前後をフレーズとして弾きながら、ピアノの音と自分の声の音の高さが合うまで繰り返し歌うようにしましょう。

音符の示す音の高さと自分の声の高さが合うまで反復練習をすると、耳が育ち、演奏に必要な音感を高めることができます。

視唱に関しても、音感が全くないようであれば、少なくとも音感が育つまでは専門家のサポートを受けるようにしましょう。

ソルフェージュの練習③|楽典

ソルフェージュを行うにあたっては、楽典について学んでおく必要があります。

なお、楽典とは、音楽理論のことであり、音楽の歴史の中で蓄積された音楽に関するルールや法則を体系化したものです。

楽典をある程度知っておかないと、ソルフェージュをすることができません。

たとえば、聴音をするにしても、音符の音の長さや五線上の音の高さがわからなければ、楽譜を書くことができません。

したがって、ソルフェージュを始めるにあたっては、先に集中的に楽典の基礎的な部分を学んでおく必要があるのです。

そのため、ほぼゼロから音楽を始める方は、ソルフェージュをすると言っても、はじめは楽典的な説明を受ける場面が多くなります。

しかしながら、ソルフェージュとはある意味、楽典を体の感覚として覚えるためのトレーニングであると言うことができます。

ソルフェージュの練習を積み重ねていく中で、楽典を感覚として覚えていくことができる、ということです。

ソルフェージュにおける具体的な楽典の学び方は、レッスンを受けるか独学をするのかで異なってきます。

ソルフェージュの先生のレッスンを受けている場合には、聴音や視唱に伴って、先生が楽曲について楽典的な解説をしてくれます。

先生の解説で新たに学んだ楽典的事項は、後で歌って復習する際に、内容を意識するようにしましょう。

独学の場合には、やはり楽典の本やネットでの音楽情報を頼りに、疑問を解決しながら進めていくことになります。

本サイト「DoReMiOnline」でも、楽典のコンテンツを随時追加しておりますので、ぜひご参照ください!

ソルフェージュを練習して学習の効率を上げよう

ソルフェージュの起源は、イタリア人修道士のグイード・ダレッツォ(Guido d’Arezzo)によって考案され、現代では音楽の総合的な基礎力を養うために行われています。

ソルフェージュが誕生した理由は、音楽を今日のような方法で楽譜に記していなかった時に、修道士たちに聖歌を効率よく覚えてもらうための方法が必要だったためです。

つまり、先にソルフェージュで音楽の基礎能力を養っておけば、後々は少ない労力で一曲、一曲を覚えてものにしていくことができるようになる、ということです。

ぜひ、ソルフェージュの練習を積み重ねて、音楽学習をより効率的に進めていってください。

また、今回は特に聴音や視唱などのソルフェージュの基本的な練習に絞って説明してきました。

加えて、現代では、ソルフェージュの延長線上にFormation musicale (フォルマシオン・ミュジカル)という考え方が浸透してきています。

Formation musicale (フォルマシオン・ミュジカル)とは、聴音や視唱だけにとどまらない、音楽家が身につけるべき幅広い教養のすべてを詰め込んだ内容を指します。

例えば、聴音、読譜、リズム、音程練習、移調練習、楽曲分析、音楽理論、音楽史など、幅広い内容を含んでいます。

つまり、ソルフェージュの延長線上にある幅広い能力を身につけていくことが、音楽をより高いレベルで表現するために必要不可欠なのです。

まずは聴音や視唱で音楽の基礎的な部分を強化し、演奏のレベルアップと共により幅広い音楽教養を身につけていってください!

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