ソルフェージュ各論

ソルフェージュのやり方・内容は?具体的に何をするの?

ソルフェージュのやり方イメージ画像

ソルフェージュとは、音楽の総合的な基礎能力を高めるためのトレーニングのことです。

そして、今回はソルフェージュの内容についてです。

ソルフェージュとは具体的に何をするもので、どのようなやり方をするのかについて見ていきましょう。

今回は、独学ではなく、先生に習う場合のソルフェージュを想定しています。

本記事では、大別して ①聴音ソルフェージュ、②視唱ソルフェージュ、③音楽理論(楽典)の実践 の3つについて順を追って見ていきます。

ソルフェージュのやり方①|聴音ソルフェージュ

ソルフェージュの主要な内容の1つは、「聴音」です。

聴音とは、先生の演奏を聴いて五線上に音符などの記号を書いていくことです

聴音ソルフェージュでは、五線紙と呼ばれる、五線がたくさん書かれた紙を使います。

以下の画像のようなもので、たいていはノート状に五線紙が束になった「五線ノート」を使用します。

五線紙

ソルフェージュでは、この五線紙の上に、音部記号(ト音記号・ヘ音記号など)や拍子記号(例:3/4拍子など)、音符などを演奏を聴きながら記入していき、楽譜を完成させていきます。

以下は、過去に私が聴音ソルフェージュで書き上げた楽譜の見本です。

聴音ソルフェージュの見本画像

実際に五線紙に記号を書いているときには、実に様々なことを頭の中で考えます。

たとえば、音符はドレミファソラシドの何の音か(音の高さ)、その音は何拍か(音の長さ)、臨時記号がついていそうだ、この部分は調が変わっている(音の機能)、などです。

このように、聴いた音を自分の頭というフィルターを通して楽譜にすることで、楽譜上の記号と実際の音やフレーズが頭の中で結びついていきます。これこそが、ソルフェージュの本質なのです。

基本的に、ソルフェージュのメロディは、先生がピアノなどを使用して演奏します。

私が習っているソルフェージュの先生は、通奏→いくつかに分けて部分演奏(複数回)→確認の通奏→自信がない部分の部分演奏→答え合わせという順で聴音を行います。

答え合わせの段階では、間違っている部分などに、楽典的な考え方などと絡めながら解説が入ります。

また、聴音を行った後には、自分が書いた楽譜を見ながら次に紹介する視唱を行います。

ソルフェージュのやり方②|視唱ソルフェージュ

ソルフェージュに欠かせないもう一つのトレーニングがあります。それは「視唱」です。

視唱とは、楽譜を見ながら書かれた音符を実際に声に出して歌うことです

視唱ソルフェージュでは、楽譜を見ながら書かれている記号をドレミで歌います。

国や地域によって、各音には「ドレミファソラシド」「CDEFGAHC」「ハニホヘトイロハ」など、様々な呼び方があります。

しかしながら、ほとんどの場合、ソルフェージュでは音として口ずさみやすい「ドレミファソラシド」で歌います

このようなソルフェージュの音の呼び方は、英語で”Solfege syllables”と呼ばれています。

syllableには「音節」という意味の他に、「階名」を指すこともあり、ここでは「ソルフェージュ階名」と訳すのが自然でしょう。

少し話がそれますが、ソルフェージュで歌う際には、音名に基づいて歌う「固定ド(唱法)」と、階名に基づいて歌う「移動ド(唱法)」の、2種類の歌い方があります。

これらの違いについては、後の記事で詳しく解説します。

 

話を戻しますが、視唱には、大きく分けて ①「聴音で書いた楽譜を見て歌う」、②「初見の曲を歌う」 の2つのスタイルがあります。

①の「聴音で書いた楽譜を見て歌う」は、文字通り、上で紹介した「聴音」で聴き取ってつくりあげた楽譜を見ながらドレミで歌います。

基本的には、先生が伴奏をつけてくださるので、それに合わせて歌っていきます。

自分で書いた楽譜であるのに、楽譜を見ながら歌うというのは意外とむずかしいものです。

それぞれの音符が何拍であるかを見極めたり、先の音は何の音であるのかを先読みしたりする必要があります。

また、歌う時の楽器は自分の声ですから、自分で音符の示す音の高さに声の高さを合わせなければなりません。

となり合う音同士くらいならまだなんとかなりますが、音が飛んだり、臨時記号が入ったりすると難易度が高くなります。

続いて、②の「初見の曲を歌う」は、その場で見たことのない楽譜を渡されて、それを見ながら初見で歌います。

このような方法は「新曲視唱」と呼ばれ、音大の入試科目の1つにもなっています。

新曲視唱のやり方ですが、まず、初めて見る楽譜が先生より渡されます。

受け取ったら、少しだけ確認の時間が与えられます。曲の全体像や展開を短い時間の中で確認しなければなりません。

確認の時間が終わると、いよいよ歌い始めます。聴音したものを視唱するのに比べて、メロディを聞いたことがない分、難易度が高くなります。

聴音した楽曲にせよ新曲にせよ、視唱をする際には、歌っている部分の少し先を先読みしながら歌うことが、うまく歌うための1つのポイントです。

また、視唱したものは、一度歌っただけではまだ体で覚えていないのが普通です。そのため、スポーツで言う素振りと同じように、何度も譜面を見ながら自分で歌うことで、体に覚えさせることが重要になります。

目で見て反射的に歌えるくらい反復することで、読譜力や初見力といった演奏に必要な力を効果的に高めることができます。

ソルフェージュのやり方③|楽典の解説

ソルフェージュでは、音楽理論(楽典)についても学びます。正確には、聴音や視唱をしながら、音楽理論に基づいた解説が入ります

例えば、聴音をしていて、ある3つの連続する音のうちの2つ目の音を間違えていたことがあります。

これを、ただ「あの音はラだったのか」といったように、音の違いを意識するだけで終わってしまうともったいないです。

このような時には、先生が「この3つの音はファラドの和音を形成しているから、真ん中の音はラになります」といった、楽典的な解説をしてくださいます。

ただ音を聞き取るだけでなく、フレーズや調の中での音の意味などと絡めた説明を受けると、論理的に納得できますし、次回以降に応用が利きます。

また、音を聞いたり楽譜を読んだりしながら、各部分が音楽理論的にどうなっているのかを確認することで、単に知っているだけでなく使いこなすことができるようになるのです。

このような理由から、楽典をただ本を読むなどして学ぶだけでなく、ソルフェージュなどで実際の音楽と関連させながら音楽理論について思考し、使える音楽理論へと昇華させていくことが重要です。

ソルフェージュのやり方については以上です。次は、「ソルフェージュの効果」についてです。

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