演奏家

亀井聖矢さんの演奏の魅力│ピティナ特級ファイナルを生で聴いた感想

8/22(木)にサントリーホールで、2019年のピティナピアノコンペティション 特級ファイナルが行われました。

そこでは、4名のファイナリストたちが4者4様の演奏を魅せてくれました。

ピアノ協奏曲の画像
画像:WIKIMEDIA COMMONS(https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/69/StephenBeus_2006BachauerCompetition.jpg)より

その中でも、私が今回特に感動した、亀井聖矢さんの演奏について、素人目線ながら、感じた魅力をお伝えしたいと思い、筆をとった次第です。

この記事で、会場で生で感じた亀井さんの演奏の魅力が少しでも伝われば何よりの幸いです!

亀井聖矢さんのプロフィール

まずは、亀井聖矢さんのプロフィールを、ピティナ公式サイトより簡単にご紹介します。

2001年生まれ。4歳よりピアノを始める。ピティナ・ピアノコンペティション全国大会 2015年 F級銀賞及び聖徳大学川並弘昭賞、2016年 Jr.G級ベスト賞、2018年 G級銅賞、2016年 ショパン国際ピアノコンクールin ASIA中学生部門全国大会金賞、アジア大会金賞及びソリスト賞、2017年 愛知ピアノコンクール高校A部門金賞及び中日新聞社賞、 全日本学生音楽コンクール全国大会ピアノ部門高校の部第1位及び横浜市民賞、野村賞、井口愛子賞、日本放送協会賞、かんぽ生命奨励賞、他受賞。ブルーノ・レオナルド・ゲルバー氏、マリア・ジョアン・ピリス氏等のレッスンを受講。これまでに、青木真由子氏、杉浦日出夫氏に師事、現在、上野久子氏、岡本美智子氏、長谷正一氏に師事。一般財団法人藤本育英財団奨学生。愛知県立明和高等学校音楽科を経て、2019年飛び入学特待生として桐朋学園大学に入学。現在桐朋学園大学1年在学中。

――ピティナ・ピアノコンペティション「特級ファイナリスト決定」(https://compe.piano.or.jp/event/final/finalist.html)より抜粋

注目すべきは、「現在桐朋学園大学1年在学中」という箇所でしょう。

大学1年生ということは、まだ18~19歳くらいだと考えられます。

10代にしてピティナ特級のファイナリスト・・・突出したピアノ演奏能力を持っていることがわかります。

そんな亀井さんの選んだ曲は、サン・サーンスの「ピアノ協奏曲第5番」です。

ピティナでも頻出とは言えない曲で、私自身も昨日初めて聴いた曲でした。

しかしながら、昨日の亀井さんの素晴らしすぎる演奏を聴いて、私はサン・サーンスの第5番が大好きになりました。

そんな、楽曲の魅力を十二分に伝えることのできる亀井さんの演奏の、私が考える魅力をいくつかご紹介します。

オーケストラと完全に同化したピアノ演奏

私が思う、亀井さんの魅力の最たる部分は、「オーケストラの演奏と完全に溶け合い同化したピアノ演奏」です!

最初に感じたのは第2楽章くらいに差しかかってからでした。

ドレミ
ドレミ
あれ、オーケストラの音と、音色も音量も完全に溶け合っている・・・

そして、それは最後まで聴いて、確信に変わりました。

音色だけでなく、音量まで完全にオーケストラの音と調和していたのです。

そしてなんと、同じようにTwitterで仰っている方がいらっしゃいました!

コンサートでピアノ協奏曲を聴いていると、ほとんどの場合、オーケストラの音+ピアノの音という印象を受けます。

これはつまり、オーケストラとピアノが独立した存在であるように感じる、ということです。

ところが、亀井さんのピアノ演奏は、オーケストラの楽器のひとつとしてのピアノ、という印象を受けました。

終始、主張し過ぎず、かといって自分を抑えすぎることの無い、完全に全体と調和した演奏でした。

聴いていてとても気持ち良く、この点が亀井さんの一番の魅力だと私は思います。

サン・サーンスへの愛が伝わってくる演奏

続いての亀井さんの演奏の魅力は、サン・サーンスへの愛と深いリスペクトが感じられる演奏であることです。

サン・サーンスの画像
画像:WIKIMEDIA COMMONS(https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Camille_Saint-Saëns#/media/File:Camille_Saint-Saens_b_Meurisse_1921.jpg)より

今回の第5番は、エジプトをモチーフにした異国風の楽曲と解説されていました。

そして、特に第2楽章からは、エキゾチックな雰囲気が存分に感じられる音色の演奏でした。

本当に異国の情緒が感じられたんです。

その後の演奏も、サン・サーンス楽曲への強い愛情がひしひしと伝わってきました。6
まるで前世はサン・サーンスの恋人だったのではないかと思うくらいです。

そんな亀井さんのサン・サーンスの演奏は、サン・サーンス楽曲を知らなかった私でも大ファンになってしまうほど魅力が伝わる演奏でした。

指の独立がエベレストレベル

亀井さんの演奏を見て感じたことは、「信じられないレベルで指の独立ができている」ということてす。

私はピアノコンクールを見る時は、コンテスタントたちの指の動きが、よく見える左やや前方の席に座るようにしています。

普段コンテスタントたちの指の動きを見ていると、指の動きが滑らかだなー、余計な力が抜けているなー、といった感想を抱きます。

ところが、今回の亀井さんの演奏での印象は少し違いました。

それは、「指の独立が半端じゃない!」という印象でした。

ピアノを習っていると、「弾く前に鍵盤に触ってから力を入れなさい」と言われることがあると思います。

それを、あの高速の曲の中でも余裕を持って実践している・・・そんなイメージでした。

本当に1音1音が丁寧で、最初から最後まで心地よく聴ききることができました!

何度も聴きたくなる演奏を動画で聴けます

ここまでご紹介してきたように、亀井さんはテクニックに秀でているだけでなく、オーケストラと融合し調和した高度な演奏を聴かせてくれました。

オーケストラとピアノが一体となった演奏・・・これこそが「協奏曲」というものではないでしょうか。

そして、何度でも書きますが、サン・サーンスへの愛に溢れた演奏で、聴く人をもサン・サーンスファンにしてしまうほどの威力を持った演奏です。

実際、ピティナ特級ファイナルの会場でも、亀井聖矢さんの演奏が終わった時の拍手が一番大きく、非常に盛り上がっていました。

亀井さんが退場した後、会場はしばらくがやがやと落ち着かなかったのを今でも覚えています。

みなさん、口々に亀井さんの演奏がすごかったね!と語り合っていました。

そんな亀井さんの演奏をもう一度聴きたい、聴き逃したと言う方は、公式の動画もYouTubeにありますので、ぜひご覧になってみてください。

亀井さんの演奏は3番目です。特に第3楽章が最高に魅力的です。

時間がない方は、2:28:27からの第3楽章だけでも聴いてみてください♪

https://youtu.be/KSWrtELMkXg

【追記】ピティナ特級グランプリおめでとうございます!

なんと、亀井さんがピティナ特級ファイナルのグランプリに輝いていましたね!

本当におめでとうございます。そして、他の3名のコンテスタントのみなさんもタフな戦い本当にお疲れ様でした。

それぞれに違った素晴らしい演奏をありがとうございました。心より御礼申し上げます。

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DoReMi
音楽系教育機関で音楽家の学習や演奏活動を支援しながら、ピアノやソルフェージュなど自身の音楽活動を継続しています。音楽学習者がつまずきやすい音楽の概念を読んで理解できるサイトを創りたいという思いから、「DoReMiOnline」を立ち上げました♪