青のオーケストラ

音楽マンガ「青のオーケストラ」第1巻あらすじ・ネタバレ・評価&感想

「青のオーケストラ」は、高校生の2人のヴァイオリニストが、様々な困難を乗り越えながら音と心を通わせていく、青春音楽マンガです。

ヴァイオリニストの画像

高校のオーケストラ部を舞台に、美しい絵と音が伝わってくる迫力あるタッチで、音楽の世界へと深く引きずり込まれてしまう作品です。

この記事では、そんな「青のオーケストラ」の第1巻のあらすじやネタバレ、感想や見どころなどを余すところなくご紹介します。

「青のオーケストラ」第1巻のあらすじ

「青のオーケストラ」は、題名の通りオーケストラを題材にした青春音楽マンガです。

まずは、簡単にあらすじをご紹介します。以下は、第1巻の背表紙からの引用です。

二度とない「青春」と「音」が響き合う――

とある理由で楽器を弾くのを辞めた元・天才少年、青野一。
中学3年の秋、一人の少女と出会って高校のオーケストラ部を知り、止まっていた彼の時間が動き出す――
音と音、心と心が繋がっていくアンサンブル青春ドラマ、開幕。

――「青のオーケストラ」第1巻の背表紙より引用

主人公は、ヴァイオリニストの息子・青野 一(あおの はじめ)は、過去のある出来事がきっかけで、ヴァイオリンから遠ざかってしまっていました。

それまでヴァイオリンばかりに打ち込んできた青野は、運動や友人関係などに苦手意識があり、学校生活も楽しめず、ただつまらなそうに毎日を過ごしていました。

一方で、ヒロインは、まだまだ未熟ながらもヴァイオリン演奏が大好きな女の子・秋音 律子(あきね りつこ)。友人関係のトラブルから、これまた学校生活を楽しめずにいました。

また、もう一人の重要人物として、体育教師で青野の担任の、武田先生も外せない存在です。

武田先生の計らいによって出会った2人のヴァイオリニストが、音楽や心など様々な面で影響を与え合いながら、オーケストラという道を歩み成長していく…

そんな、甘酸っぱさと音楽に溢れた青春音楽ストーリーこそが、「青のオーケストラ」なのです。

第1巻のストーリーをさらに詳しく【ネタバレあり】

「青のオーケストラ」の第1巻は、大きく分けて2部構成になっています。

前半では青野と秋音の中学時代が描かれています。そして、後半では2人の高校入学後のプロローグが展開されています。

まずは前半の中学生活編のストーリーをご紹介します。

青野と秋音・中学時代の出会い

主人公・青野 一は、元・天才ヴァイオリニストでした。

その理由の一つとして、父親が有名なヴァイオリニストであったことが挙げられます。

しかしながら、青野は、いつからかヴァイオリンを演奏しなくなります。

その詳細な理由は第1巻ではまだ明かされていませんが、ヴァイオリニストである父親が、母親を苦しめた過去が関係していることがほのめかされています。

そんな中で、青野は、武田先生の取り計らいにより、ヒロインの秋音さんと出会います。

強気な性格の秋音にはじめは抵抗を感じていましたが、接していくうちに、秋音が心の底からヴァイオリン演奏を好きで楽しんでいることを感じ取っていきます。

そして、そんな秋音が拙いながらも心からヴァイオリンを楽しんでいる姿を目の当たりにして、自分もヴァイオリン自体は好きであること、また、父親への遺恨はヴァイオリンとは関係がないことに次第に気づいていきます。

このような秋音とのやり取りを通して、青のは再びヴァイオリンと向き合うようになります。

そして、武田先生のすすめもあり、知り合いのいない、オーケストラ部のある少し離れた高校に通うことを決めます。

しかしながら、問題がひとつありました。それは、青野に進学するだけの学力が備わっていなかったことです。

そんな青野は、秋音から勉強を教わることになります。

なんと、秋音は見かけや性格とは裏腹に、学年でもトップクラスの学力を持つ秀才だったのです。

秋音に教わった甲斐もあり、青野はなんとか志望の高校に合格することができます。

中学時代の青野は、秋音から音楽を楽しむ心や学力的な面で大きく影響を受けてきたんですね。

一方で、秋音も最初は青野にぶっきらぼうな印象を持っていました。

しかしながら、武田先生が緩衝材として間に入ることで青野にヴァイオリンを教わるようになり、めきめきと上達するようになります。

また、河原にて秋音は青野の前で楽しそうにヴァイオリンを演奏します。

秋音の楽しそうな演奏に感化された青野も、ついに重い腕を上げて秋音の前で初めてヴァイオリンを演奏します。

すると、その圧倒的な素晴らしい音色に、秋音は脳天をぶち抜かれてしまいます。

そんな青野の演奏は、秋音にとって自分が目指すべき音のひとつになるほどのインパクトを持っていたのです。

演奏面だけでなく、秋音の中学生活にも変化が現れます。

実は、秋音は正義感が強く、いじめられている友人をかばったりしたことで、クラスメイト達からいじめのような扱いを受けてしまいます。

そのため、学校に行くのが楽しくなく、いつも保健室に投稿してやることがないので勉強に打ち込み、時々隙を見てヴァイオリンを演奏していました。

しかしながら、青野に出会ってからは、学校に行くのが楽しくなったと照れながら語っています。

意外と秋音も、青野に精神的な面でも支えられていたのですね。

つまり、秋音は、演奏技術や人とのつながりの面での充足感を青野から得ていたのです。

このように、中学時代の最後に出会った2人は、お互いに良い影響を与え合いながら最後には充実した中学生活を送り、無事に物語の中心であるオーケストラ部への進学を果たすことができました。

高校生活のプロローグ・ライバルやオーケストラ部との出会い

第1巻の途中では、青野と秋音の高校生活へと舞台は移ります。

2人が合格したのは、「海幕高校」という学校です。

この学校の特徴の1つは、青野と秋音が通っていた中学校からある程度離れていて、知り合いがほとんどいないということです。

中学校時代に友人関係で良い思い出のない2人にとっては、知り合いがいない学校に通えるのは好都合なのです。

また、もう1つの特徴として、オーケストラ部が存在する数少ない高校であることが挙げられます。

吹奏楽部がある学校はめずらしくありませんが、管楽器・打楽器に弦楽器が加わったオーケストラ部がある学校は多くありません。

バイオリンをを大切にしている2人にとっては、オーケストラ部もまた、なくてはならない存在なのです。

第1巻では、海幕高校に入学してから大きく3つの出来事が起こりました。

1つ目の出来事は、青野の過去を知る人物たちの存在です。

青野は過去にはコンクールなどに出場していたため、その時の青野を知っている人物が何人か出てきます。

チェロ部門でコンクールに出場していた男の子や、青野と同じヴァイオリン部門で出ていた女の子などが登場します。

知り合いのいない高校を希望していた青野にとって、当初はあまりうれしいことではないことは想像に難くありません。

ヴァイオリン部門に出ていた女の子は青野のことをよく知っているようで、なんとなく怪しいにおいがプンプンします(恋愛がらみ?)。

2つ目の出来事は、すごい先輩たちとの出会いです。

1巻ではまだ一人ひとりの詳しい紹介はされていませんが、部活動紹介の演奏は青野のような巧みなヴァイオリニストでさえ、脳天をぶち抜かれるような衝撃的なものでした。

これからこの先輩たちと切磋琢磨しながら研鑽して、より素晴らしい音色を手に入れていくのだろうと予想できます。

3つ目の出来事は、青野にとって最大のライバルの登場です。

その人物は、佐伯という名前のヴァイオリニストで、片っ端からコンクールを制覇していることで有名な存在です。

チェロを続けている同級生の発言から、今後青野の最大のライバルになるであろうことがほのめかされています。

そして第1巻は、ヴァイオリンのパート分けをするために、各組分かれて演奏する場面で幕を閉じます。

そこで、青野と佐伯は同じ組になってしまったのです。

お互いを意識し合っているのが明白な青野と佐伯は、一緒になるとどのような演奏を見せるのでしょうか?今後に目が離せません。

「青のオーケストラ」第1巻の感想・評価は?

「青のオーケストラ」の概要を確認したところで、読んでみた感想や評価についてつらつらと書いていきたいと思います。

阿久井先生の絵が恐ろしくキレイ

まず、「青のオーケストラ」の絵は、本当に繊細で非常に綺麗です。

作者の阿久井 真 先生は、本当に丁寧な絵を描く作家さんです。

「心が叫びたがっているんだ」という作品を読んだことがある方なら、その絵のクオリティの高さをご存じなのではないでしょうか。

そのため、登場人物たちはものすごくイケメンor美人です。こんな部があったら私も入りたいです笑。

さらに、演奏シーンの描写もものすごく細かいので、臨場感があって音が本当に響いてくるようにさえ感じられます。

かと思えば、コミカルなシーンではギャグ顔なども味があってかわいらしく描かれています。そのコントラストもまた作品の楽しみを倍増させています。

したがって、「青のオーケストラ」は、ストーリーだけでなく、ビジュアルでも楽しむことができる作品であると言えます。

初心者にもやさしい解説

続いて、なんといってもありがたいのが、初心者でもすんなり理解できる、簡潔でわかりやすい解説が各所に挿入されていることです。

例えば、以下のようなやりとりで「1stヴァイオリン」と「2ndヴァイオリン」の違いについて説明がなされています。

オーケストラのヴァイオリンは、1stヴァイオリン、2ndヴァイオリン、この2つのパートに分かれています。

たまに勘違いする人いるけど、使ってるヴァイオリンはどっちも同じだからね?

主に主旋律を演奏するのが1stヴァイオリン。そして、この1stの主旋律を支える演奏をするのが2ndヴァイオリン。この2つに分かれます。

僕は1stでこっちの米沢は2ndのパートリーダーをしています。

――「青のオーケストラ」第1巻、p. 191~192より抜粋

このように、登場人物たちのセリフの中でわかりやすい解説をはさんでくれているため、基礎知識がない人でもゼロから学びながら読み進めていくことができるのです。

そのため、ストーリーを楽しむだけでなく、音楽の知識をかみ砕いて理解できるようになることも、このマンガの大きな魅力のひとつです。

第1巻から心に響くシーンが登場する

また、「青野オーケストラ」は、第1巻から心に響くような名シーンが多数登場します。

例として、私が印象に残った名シーンを引用します。

今でも俺の中に響き渡るあの「音」は・・・もう二度と出せない「音」なのだと。

大人になってようやくわかったよ。

その瞬間にしか出せない「音」があるんだって。

だから後悔しないよう・・・自分の「音」に全力で向き合えよ!

――「青のオーケストラ」p. 135より抜粋

これは本当にそうだな・・・と深く共感した言葉です。

私もこれまでに様々なことに打ち込んできましたが、今でも同じことをやろうと思えばやることはできます。

しかしながら、その時の価値観や周りにいる仲間があったからこそ感じることができることができることは、たくさんあるはずです。

そして、それは時間が経ってからでは全く同じ思いや体験を再現することはできないのです。

だから、その時目の前にあるものに全力で打ち込んで、たくさんのことを感じる・・・そんな当たり前のことが大事なんだと改めて思いをめぐらせました。

これは私の印象に残ったシーンの一例ですが、このように「青のオーケストラ」には心に残るシーンがたくさん散りばめられています。

ぜひ、あなたの独自のレンズで青のオーケストラワールドを感じてみてください!

「青のオーケストラ」の総括―今後に大きく期待して

以上のように、「青のオーケストラ」第1巻は、私にとっては申し分のない完成度のマンガでした。

もちろん、物語はまだプロローグに過ぎないので、今後の展開次第で作品の良し悪しは大きく変化します。

ただ、絵がとてもきれいで、キャラクターも魅力的、説明が丁寧で、物語も深く引き込まれる内容なのは間違いありません。

「青のオーケストラ」は、今後の展開とエンディングの読後感次第では、「のだめカンタービレ」や「ピアノの森」をもしのぐ作品にさえなれる可能性を秘めていると私は感じました。

今後の阿久井先生の描く、若きヴァイオリニストたちのオーケストラライフに期待しましょう!

【このページは参考になりましたか?】

少しでもお役に立てたのであれば、気軽にシェアしていただけるとうれしいです♪

ABOUT ME
DoReMi
音楽系教育機関で音楽家の学習や演奏活動を支援しながら、ピアノやソルフェージュなど自身の音楽活動を継続しています。音楽学習者がつまずきやすい音楽の概念を読んで理解できるサイトを創りたいという思いから、「DoReMiOnline」を立ち上げました♪